part3の続きです。
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チャートから大口の意図を分析する『part3.実際のチャート分析例』
FXを主とする投機商品におけるチャート分析についてのお話です。
テーマは、チャートの形から大口の意図を読み解くこと。
※以下はあくまでチャートの形や動きから大口の意図を『個人的に予想』しようという話に過ぎません。絶対に正しい事実は実際売買をしている大口に直接聞かなければ分かりません。その前提で予想をしていこうという話です。
今回は『part4.実際のトレードでの活用法』です。
前回までは大口の意図は大きく3つに分けられ、それぞれにサイクルがあり、現在の流れから次の展開を予想できる可能性があることを説明し、実際のチャートにおける分析の具体例を示しました。
今回は、その分析結果をどうトレードに活かしていくかを検討してみたいと思います。
まず、今回のテーマによって得られた分析結果はあくまで大口の意図の『予想』にすぎません。
必ず正しい事実では当然なく、最終的な今後の予想に対する実現可能性の確率も検討できません。
往々にして主観的な見方になってくるので、客観的に過去検証するのも難しいです。
ならばどう活かすか。
方法は主に2つあると思います。
①フィルターとして使う
②手法ルール作成の発想元として使う
それぞれ解説していきます。
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①フィルターとして使う
これは、今回のような大口の意図予想分析とは別に、とある手法がある場合。
その手法と組み合わせてより優位性を高くしよう(ランダム性を下げよう)というものです。
例えば、大口の意図予想分析では、大きな投機決済買いが入ったことにより、これから同じ大口があるいは追随で売りポジションの投機決済が徐々に行われていく、すなわち上昇するのではないかと予想している場合に、そのとある手法は売りシグナルとなっている・・・
このような場合に大口の意図予想をフィルターとして使い、『トレードを避ける』ということです。
指標発表の瞬間はトレードを避けるなど、ファンダ要因をフィルターとして使うようなのと方向性は似ています。
手法にもよりますが、これによって手法のランダム性を下げ、より優位性の高いトレードが見込めます。
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②手法ルール作成の発想元として使う
予想を元にしてその場でトレードするのではなく、一旦分析を固めることに回り、今後同じ局面が起こった時に優位性を持ってトレードできるルールを決めておくということです。
例えば、前回紹介したこちらのチャート。

①と同様に②の動きの後は上昇していくと予想できたとします。
しかし、上昇していくからといってどこで買ってもいいかというとそうではありません。
例えば③の上げに飛び乗って買うような真似をすれば、一時的に含み損になってしまいます。
そこでルールを明確にします。
例えば以下のようなルール。
エントリー条件①:ドル円で1日の間に15分足で値幅30PIPSを超える上昇が重複するレートで2回以上あった
エントリー条件②:2回目以降の上げ後に全戻しすることなく半値以上の位置で三角持ち合いを形成
エントリー条件③:三角持ち合いを上に5PIPS抜けたら順張り
決済条件:15分足ローソク足1本で30PIPSを超えたら決済
といった感じです。
このルールはローソク足と値幅だけで簡単に作った短期用のルールですが、もっと細かくインジケータの数値や形でシグナルを定義するのがいいでしょう。
このように新たにルール作りをする為のサンプルとして利用するのも有効です。
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以上2つが主な活用法です。
予想だけを根拠にその場だけの判断でトレードをするのは、感覚に頼ることになるのであまりオススメしません。
直感的な予想になってくると、我々も大衆と同じ人間である以上、損をする大衆と同じ方向に予想してしまいがちです。
あるいは特に優位性の無いランダムなトレードになります。
なので、トレードをしない方向のフィルターとして活用するか、明確なルールを作る方向で活用するのがよいということです。
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以上、全4回に分けて、『チャートから大口の意図を分析する』というテーマで記事を紹介しました。
以上はあくまで大口の意図に対する『予想』を根拠とした活用法になります。
主観の混じる分析になるので、適当ではいけません。
合理的で筋の通った『演繹的な優位性』がある分析でなくてはなりません。
この分析が優位性を持つには、ある程度の論理的かつ客観的な思考力が必要になってきます。
論理的思考力の鍛え方の話はまた別のテーマになってくるのでまたの機会に。
それでは今回はこの辺で。
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